上塗りは何使う⁈(フッ素編)
初めてフッ素塗料を使ったのは何年ぐらい前でしょうか…30年ぐらい前だったかな…。
当時、強溶剤のフッ素をマンションのエントランスのトップライト(天井吹き抜けの明かり取りのガラスのこと)のスチール(鉄)枠に塗った覚えがあります。その時は一缶15〜20万円ほど…と聞きました。
はっきり言いますと…どんなに良い材料を使っても、錆落としや錆止めをしっかりやらないと意味が無いんですが…。
塗料の金額で、びっくりして覚えていました。
現在では、フッ素の上に無機塗料(有機無機ハイブリッド)があり、戸建住宅の塗装では、フッ素は「良い塗料」の分類のイメージです。
だけど、5〜10年前は最高級塗料でしたし、エスケー化研さんは、フッ素塗料が無機塗料より上に設定してあります。
現在、長久手のとある店舗の塗装工事では、エスケー化研のスーパーセラタイトFという、一液型の水性フッ素塗料を外壁に塗装しています。
色も、仕上げることが難しい色です…。
艶は3分艶ですが、少し時間を掛けて引いていくイメージ。
お客様からよく「塗料によって何が違うんですか?」って聞かれます。
僕は「簡単に言ってしまえば硬さがちがうんです」と答えています。
はい、アクリル→ウレタン→シリコン…
だんだん硬く丈夫になっていきます。丈夫になれば長持ちします。
ただ…下塗りをする前に、しっかりと下地処理をした場合ですけど。
フッ素の特徴といえば、フライパンのフッ素加工のように、熱に強くて汚れが付きにくい…シリコン塗料と比較してこのように言われています。
まさにこれに尽きます。ただ…何度もお伝えしているように、塗料の性能を引き出すのは、我々塗装屋さんです。
営業さんではありません。
塗料は「3回塗り」が塗料の性能を発揮させるために必要な規定量です。
1回目は下塗り…下塗り材は基材(外壁材、たとえばサイディングなど)と上塗りに使う塗料を密着させるための塗料。
2回目は中塗り…下塗りとの密着と上塗りを綺麗に仕上げるために塗るもの。
3回目は上塗り…外壁を守るため、表面を覆うもの。
物によりますが、1回塗りあたり1㎡あたり0.1〜0.15kgほど塗りつけます。
3回塗りだから1㎡0.3〜0.45kg
180㎡の家だと54〜81kg使う計算です。
15kg入りの缶だと4〜6缶
…どうですか?誤差が大きくないですか?
0.1か0.15か…これだけで2缶の誤差が出ます。
当然、塗料によって規定量がありますので、それで計算して塗料を注文します。
塗る下地によっても塗料の使用量が変わります。
缶数の差は腕の差…ではなく、塗料の粘度や下地の凸凹など、お客様には見えない部分の差です。
塗料のパンフレットを見ると、0.12〜0.15kg/㎡とか書いてあるのは、↑の差によるもの。何でも多く塗れば良いというものではありません。
簡単に「4回塗ります」とか「3回塗りだと規定量使えないので4回塗ります」とか、こんな言葉をよく聞きます。
これは「自分たちは塗装の技術がありません」と言っているみたいなので、僕はやめたほうが良いと思います。
塗装?塗装営業?の会社様は、営業力が優れているのです。
しかし僕たち創美は塗装の技術を買っていただいている会社です…(僕の営業力の無さを隠す言い訳です笑)。
しっかりと3回塗りで規定量を使い切ることは楽勝なのです。
最近、塗装工事で、このブログに書けないことが起こっています…書きたいけど書けないのです…。
相見積もりで安く塗装工事をやりたいのは分かりますが、そこには大きな落とし穴が潜んでいます。お気をつけて業者選びをしてくださいね。