サイディングの割れ
中村 誠司
サイディングは割れます。
窯業系というと焼物の皿のように、窯で焼いたと思っている方もみえましたが、サイディングはセメント質と繊維質を混ぜ合わせたものになります。
製造する時に釜で混ぜ合わせるそうなので、窯業系と呼ばれたとか…
僕の建築に携わってきた歴史の中で、サイディングが登場し出したのが20才頃からの記憶しかありません。
その中で改善され、現在に至っていると考えると、歴史は浅いですね。
当初は、当然のようにアスベストが含まれていたはずで、2006年以降はゼロアスベストになっています。段階的に減らしてきたとしても急激に材質が変わってきたことは間違いない気がします。
僕もサイディングメーカーの補修をやってきて、「こんな傷み方するの⁈」というものもたくさん見てきました。
その経験が活きています。
それにしても傷んでいました。
18枚の張り替えとクラック補修。
これから10年は安心して住んで頂けるかなぁと思います。
サイディングメーカーの補修工事をやってきて良かったと思いました。
なぜあんな風に割れるかということをメーカーは明かしませんが、この後に裏面にプライマーのみ塗装するようになっているので、裏面や下端からの水分の吸い上げや結露が関係しているのかなぁと推測してしまいますよね。
とにかく建材は、アスベストを使わなくなってから、すぐのものは弱いですね。
今後、外装関係にトラブルを抱えたお客様が増えてくることが予想されますので、それに対応できる会社でありたいと思います。